● 地理と歴史
赤道付近、主要5島と中規模な群島を含めた約13,000以上の島々により構成されるインドネシア。人口は中国、インド、アメリカ合衆国に次ぐ世界第4位の規模である。
人口の88%はイスラム教徒で、世界最大のイスラム人口国となっている。7世紀後半に興ったスマトラのスリウィジャヤ王国、8世紀には中部ジャワにボロブドゥール遺跡で知られるシャイレンドラ王朝と仏教国が栄えたが、13世紀頃からイスラム商人が渡来し始め、イスラム教が定着した。16世紀からのオランダによる植民地支配、第2次大戦中の日本軍による占領ののち、オランダとの独立戦争によって1949年に独立を果たした。
東南アジア諸国連合(ASEAN)の盟主とされ、ASEAN本部は首都ジャカルタに置かれている。インドネシア経済は、最近10年間、5~6%の成長率を維持しており、政情も比較的安定していることから、日本企業の対インドネシア投資も活発化している。
● 文化と民族性
独立後に国語として定められたインドネシア語は、マレー語とほぼ同様の言語である。一方で今でも地域ごとにジャワ語、バリ語、バタック語、スンダ語などその地域独特の言語も使われており、583種以上の言語がある。
インドネシアでは憲法で信仰の自由が認められている。宗教・文化は島ごとに特色があり、ジャワ島やスマトラ島ではイスラム教徒の比率が圧倒的に高いが、バリ島ではヒンドゥー教が、スラウェシ島やニューギニア島ではキリスト教が優位にある。
インドネシア人は温厚で寛容な人が多いと言われ、日本人に対しても友好的である。若者の間ではJ-pop、漫画、アニメ、ゲームなど日本文化の人気も高い。